こんにちは!ひつじです!
海の日の翌週末に4連休が取れたので、石川県の白山に登ってきました。白山は日本百名山で有名な深田久弥のふるさとの山。いつかは登りたいなと思い続けていた山でした。
1日目は移動のみで、市ノ瀬でテン泊、翌日に室堂まで行って、山小屋泊、3日目に下山、帰宅という超ゆるゆるスケジュールで臨みます。トレラン派なんかもいますが、せっかく登ったら山でのんびり過ごしたい派です。
ちなみにポレポレは、ゆっくり、ぼちぼちという意味のスワヒリ語です。
1日目 市ノ瀬キャンプ場でテント泊
関西から車で4〜5時間、朝はゆっくりで、0930発 1430市ノ瀬着。
途中、福井の南条サービスエリアでソースカツ丼をいただきました。
市ノ瀬野営場は予約もせずに行ったのですが、7月の夏山シーズン真っ盛りの土曜日、当日の申し込みでも空いてました。
市ノ瀬ビジターセンターで受付してくれて、地図を渡されて、ここのサイトの中から、どこでも好きなところを選んで良いよーとのことでした。
市ノ瀬野営場
半分も埋まっていない感じ。登山客は車中泊か早朝に来る人が多く、テント張ってるのは私ぐらいだったかも。あとはキャンパーの方だったようです。BBQなんかしてて、ちょっとうらやましい。笑
でも私はせっかく麓まで来たら登ってみたいかな。
車が近くに置けて便利
このキャンプ場、サイトの近くまで車持ち込み可能で、ほぼオートキャンプ場と代わりない感じでした。1人500円。
物が多くて、テント場と車を何往復もしてしまう人には良いですね。僕も行ったり来たり。止める場所によってはトイレも近いし、炊事場の水は飲めるしで、最高。さらにお隣の永井旅館さんでは立ち寄り湯も頂けます!あぁもう満足。
ただしご飯どころはないので、麓から持参が必要です。もちろん、永井旅館さんに宿泊すれば夕食付きのプランもあります。
永井旅館で立ち寄り湯を頂く
永井旅館のご主人とは、立ち寄り湯の時に少しだけ挨拶を交わしただけですが、立ち寄り湯だけの私にも気持ちの良いやり取りをしてくれて、今度はぜひ泊まってみたいなと思いました。市ノ瀬には昔温泉街があったようですが、昭和初期の洪水ですべて流されてしまい、その後一件だけこの永井旅館さんが建て直されたそうです。
いろいろ苦労のありそうなお話で、ますます応援したくなるような旅館でした。
温泉もアルカリ性のトロッとした気持ちのいいお湯で、浴槽も小さいながらぬる湯と熱湯に分かれたシンプルなヒノキ風呂でした。
2日目 室堂で山小屋泊
夏山シーズン真っ盛り。別当出会までのマイカー乗り入れは規制されています。ですが、20分間隔のシャトルバスが出ており、そんなに不便には感じませんでした。むしろこのグネグネの細い登山道を運転したくない。
テント泊しまして、ワクワクで3時前には目が覚めてしまいました。ですが、撤収の時間もあるのでゴソゴソしたくをすることに。
バスで別当出会へ移動
コンビニおにぎりをもぐもぐやって、水を沸かしてコーヒーなんか飲んでたら、もうバスの時間も近くなっていました。5時始発なので、4時20分ごろに行くと、
この行列。
市ノ瀬に前泊してたから、誰よりも早く来てたはずなのにーー。笑
25人乗りほどのシャトルバスが8台ぐらいはきたでしょうか。第一陣には乗れず、でした。
まあ20分もすれば引き返してきてくれるので、第二陣のバスにのりました。
5時始発でしたが、4時50分にはバスが出ていたので、5時10分のバスでした。
このバス、乗車時間は10分ほどなのですが、山道をものすごいスピードで登ります。大きなカーブが続いてちょっと気持ち悪い、、
登山コース
そんなこんなで別当出会に到着。登山開始です。今回のコースはこちら。
2日目 別当出会→観光新道→室堂
3日目 室堂→御前峰→お池めぐり→エコーライン→砂防新道→別当出会
観光新道は最初が急なので、下山には向かないと思います。あと下山されてきた方が観光新道の方が花がたくさんで綺麗だったとおっしゃっていたので、初日はそちらから行くことにしました。朝5時の気温は15度ぐらい。ちょっと肌寒く、登山に最適です。上着を脱いで、半袖にアームカバーを着けて登り始めました。
花々に癒されつつ室堂へ
最初は沢が岩場を流れるところを登るので、お、さすが白山序盤から面白い、なんて思いながら登っていましたが、この観光新道、ちょっと行くとそれはもう何の変哲もない登山道が永遠続きます。登山道も細く、人も混雑といったほどではないですが、常に人の姿が見える感じで、ベンチもなくなかなか大休憩を取れるところがありません。白山、六甲山と変わらんやんけ、なんて悪態をつきながら登りました。(六甲に失礼)ここが1番辛かったです。
しかし甚五郎小屋?? を過ぎてから徐々に景色が一変。斜面には一面の花畑が現れてきました。
キスゲや、シシウド、僕が行った時にはハクサンフウロが最盛期で至る所に咲いていました。ありがとう、白山!来てよかった!
日中も山の上は最高気温25度ぐらいでしたでしょうか。ちょっと暑いかなぐらいで、ポレポレ(ゆっくり、ぼちぼち)スタイルの僕なら汗も流れない程度でした。
12時前に室堂に到着。
着く前は、山頂まで行ってみるかと思っていたのですが、ちょっとガスも出てきているし、せっかくなら御池周りもしたいし、疲れたし、明日でいっか!ということで、お楽しみは明日にとっておくことに。晴れてくれー。
山小屋
山小屋でカレーをいただいて、13時の山小屋受付まで周辺をぷらぷら。ベンチでボケーっとしてました。
カレー、ちょっと食べちゃってる。
人が多いことを心配していた山小屋も、2人ごとに壁がある!以前はなかったのですが、コロナ禍で設置してくれたようです。テレワークの普及含め、コロナが世界を変えていってますね。お隣さんもおらず、もはやカプセルホテル。周りのおじさんの酸っぱい匂いがするぐらいです。いやけっこう酸っぱい。。でもしばらくすると気にならなくなりました。慣れって怖い。。
部屋を確保したらまたベンチでごーろごろ。暇暇でした。じっとしてるとちょっと寒い。薄手のダウン持ってきてよかった。夏でも夜は必要ですね。
散歩ツアーで白山の植物を楽しむ
15時と16時には自然解説員さんによる40分ほどの散歩ツアーが行われていたので、参加しました。何気なく綺麗だなーとみていたお花の名前や、特徴を解説をしていただきました。
五葉松
ミヤマリンドウ
ハクサンコザクラ
クロユリ
チングルマ
ゴゼンタチバナ
ハクサンフウロ
花の名前、間違っていたらコメントいただけるとありがたいです!
白山とつく植物は20種以上。白山より西日本には2000m級の山がないので、白山が南限、西限の植物がたくさんあるようです。
山に来たら食えるだけ食え
待ちに待った夜ご飯はハンバーグでした。
またちょっとたべてる、、
記憶をたどると、昆布巻き、あと一つ何かがあったような。食べるの楽しみ過ぎて何食べたか覚えてない。笑
ご飯と汁物はおかわり自由だったのでおかわりしましたが、まだ食えるぞーと、
こちら。
でーん。
やっちゃってます。
山に来たら食えるだけ食え、食わないとへばるぞ、という師匠の教えを守り、追加しました。この師匠、タンザニアのmarkというのですが、キリマンジャロを登った時のガイドです。
またこの辺の話もこのブログで書ければと思っています。
ちなみに室堂の母屋?近くのトイレは温水シャワー付きトイレ、つまりウォシュレットもついていました。山の上でこんなきれいなトイレはもはや感動レベル。天に昇る気持ちでした。笑
3日目 室堂から山頂、そして下山
登山後で疲れているはずなのに、興奮してしまって、ほとんど眠れませんでした。3時前ぐらいには周りもゴソゴソし出したので、どうせ眠れないしと、外に出てみることにしました。朝の気温は10℃を下回っていました。肌寒い中、外に出てみると、満天の星空で、天の川がくっきりとみえました。流れ星もちらほら。やっぱり山の上は空気も澄んでいて、星がよく見えます。
山頂へ
一旦小屋に戻って、ご来光登山の準備にかかります。と言っても着替えと、ナップサックの中に飲み物を入れるぐらいですが。山頂の御前峰までは40分程度、お池巡りしても90分ぐらいでまた室堂に戻って来られるので、大きな荷物は置いて行けるのが白山室堂の良いところです。
暗い中、ベットライトをつけていそいそと外に出て山頂の方を見上げると、中腹あたりにかけてポツポツと光が。もう何人か登ってるみたいです。フライングやないかい!別に太鼓の音を待っている必要はなかったんですね。笑 白山は夜間登山禁止って聞いたから、神主さんが太鼓を叩いてからスタートって思ってたのに。
まあでもよーいドンだと、競争みたいになっちゃうからこれでいいのかも。日の出の時間は決まってるいるし。
ぞろぞろ列を作って登っていきます。下駄を履いた神主さんも一緒に登ります。
ふもとには富山、福井の街の灯りが見えました。半分ぐらい登ったところでふと南東?の方角を見ると、見たことのある山容が!御嶽山です。雲の上に神々しく鎮座しています。さらに行くと、乗鞍岳も姿をみせてくれました。見晴らしも良さそうで、ご来光に期待が持てます。
登頂とご来光
そして登頂!それと同時に北アルプスの山々が姿を現します。こんなに見えるなんて思ってもいなかったので、もう感涙ものです。これがあるから山登りはやめられません。
日の出までは一緒に登ってきた神主さんが白山の歴史や、見えている山や街の名前を順に教えていただきました。日の出を拝んだあとは神主さんの音頭でみんなでバンザイ三唱。最後は奥院に参拝と、まさに神道テーマパークでした。笑
自然解説員さんによる植物の解説も含めて、山でこんな経験は初めてでした。石川県と、白山室堂のおもてなしの精神でしょうか。静かな山登りとは違いましたが、いろいろなお話を伺うことができたし、良い思い出になりました。
のんびり御池巡りと下山準備
そのあとは火口跡におりて、御池巡りを楽しんで、室堂に帰ってきました。途中大汝山に登ってきている人もいましたが、帰る時間を気にして私はパスしました。御池巡りの途中にもハクサンフウロやチングルマ、ミヤマリンドウなどの高山植物が至る所に咲いていました。外からみると山頂が丸くなだらかな白山ですが、お鉢の中はさすが火山といった風貌で、ゴツゴツした巨大な岩肌が特異な風景を創り出していました。
室堂に戻って、朝食をいただき、荷作りをし直して、いよいよ下山となります。ワクワクした白山登山ももう終わりかと、後ろ髪を引かれる思いで下山します。
エコーラインから下山
下山ルートは行きには通らなかった、エコーラインを通ります。ここでもまた、北アルプスや乗鞍、御嶽山の姿が見えました。行きは山頂からしか見えなかったのに、山頂を巻くようにして北アルプス方面が見えるんですね。さらにはキスゲやハクサンコザクラ、ミヤマキンポウゲの群生と、これでもかと楽しませてもらいました。気温も25℃ぐらいと、下山にはまだ暑くないような感じでした。
そんなこんなでお昼前には下山して、行きと同じシャトルバスに乗って、充実した疲労感と共に市ノ瀬に戻ってきました。
下山後には車で30分程で白峰まで降りて、白峰温泉総湯さんでお風呂をいただきました。
白峰に降りる途中、カモシカが突如山から出てきて道を横切って行きました!笑
最後に
白山の麓の市ノ瀬にはビジターセンターと一軒の旅館があるだけで、よくある売店やでかでかとした看板などなく、観光地化しておらず、純粋に登山を楽しめる雰囲気が白山の良いところだと思いました。白山は標高こそ高いですが、どこかふるさとを思わせる穏やかな風貌で、地元の方もようこそ、私たちのふるさとの山へ、といったおもてなしの雰囲気があります。それでも外国の登山客も来られており、韓国や欧州、アメリカの方が登っていました。富士山や、上高地、の方が有名だと思いますが、白山のようなローカルな山に魅力を感じてもらえていることに嬉しく思いました。
ひさびさの夏山登山でしたが、天候にも恵まれ、大満足の3日間でした。今度白山に登る時は秋の紅葉か、やはり白い雪に包まれた白山を間近で見てみたいと思います。
以上、のんびり2泊の白山登山のお話でした!
何かあればお気軽にどうぞ!